ブランドヒストリー

パッシエのハンドルバーの歴史は、1978年にダーク・パッシエがカヤックを始めた時に遡ります。彼は竹でカヤックのパドルを作ろうと思い立ち、自分の工房で様々な技法を試し、試行錯誤を繰り返します。

その結果、従来のケブラー製パドルにはない快適さとしなやかさを兼ね備えたパドルを完成させます。 彼のパドルがいかに優れているかは、ニュージーランドでカヤッキングをしていた彼の友人ティム・テイラーからよく聞くことができました。ティムは途中でニューブライトンに立ち寄った際、彼に説得されて竹製のパドルを試すことになったのです。 翌日、86kmの距離を肩を痛めることなく漕ぎ終えたことに大変驚き、試したパドルを返す気が起こらないほど気に入ったのです。


2人の出会い

それから40年後、ダークはマイクに出会うこととなります。マイクは自転車乗りで、竹でカヤックのパドルを作って快適さとスタイルを提供できるのであれば、マイクが得た豊富な自転車の知識を活かし、パドル同様のメリットをもたらす竹のハンドルバーを作ってみる価値があると考えたのです。
ダークの工房で埃まみれになりながら、何度も何度も試作とテストを繰り返し、私たちとそれを使う人たちにかなり特別でちょっとだけ変わったものを提供することとなったのです。

快適さ、コントロール性、強度

これまでのハンドルバーは、前輪を目的の方向に向けるための手段として、強度と剛性を重視してデザインされてきました。 しかし、ハンドルバーの技術革新によりカーボンやチタンが使われるようになると、ハンドルバーはより強く硬くなり、すでに十分な強度や剛性を備えていました。この技術革新はあらゆるエネルギーを推進力に変え、1秒でも速く走る必要があるトップクラスのサイクリストにのみメリットをもたらしました。剛性があるかどうかがその答えでした。


パッシエのライディングに対するアプローチとは「旅は楽しむべきで、エネルギーの一部を自転車に乗る純粋な喜びに変えることができる」というものです。
だからこそ私たちは、手や肩への振動ストレスを軽減し、より快適な乗り心地を実現する自然な“しなり”を備えたハンドルバーを生み出したのです。