ツール・ド・フランス 2020
8月29日に南仏ニースで開幕した第107回ツール・ド・フランス も全21ステージが終了しました。
昨年15日間マイヨポアを着用し、今年は山岳賞に期待がかかっていたティム・ウェレンスがツール・ド・フランス開幕1週間前にトレーニング中に怪我をして欠場となり、フレデリック・フリンソンにメンバー変更しロット・スーダルは8名でツール・ド・フランスに挑みました。
151 カレブ・ユアン(オーストラリア)
152 ステフ・クラス(ベルギー)
153 ジャスパー・デブイスト(ベルギー)
154 トーマス・デヘント(ベルギー)
155 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ)
156 フレデリック・フリソン(ベルギー)
157 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
158 ロジャー・クルーゲ(ドイツ)
新型コロナウィルス感染拡大の影響で2ヶ月遅れで開幕したツール・ド・フランス。
出場する22チーム(176名)は南仏ニースのスタートラインに並びました。
第1ステージ、まさかのツール・ド・フランス開幕ステージで看板選手2名を失うことになりました。落車で負傷したジョン・デゲンコルプはゴールまで65kmを一人で走り続けたものの、制限時間を2分オーバーしたためタイムアウト。そしてフィリップ・ジルベールも幾度も落車に巻き込まれ膝を負傷し、力の入らない脚でステージを走り切りましたが、ゴール後の検査で膝の骨折が判明しリタイア。
第3ステージ、チームの嫌な雰囲気を跳ね除けるかのように圧倒的なスピードと華麗なライン取りでカレブ・ユアンがステージ優勝。
そして第1ステージの落車で負傷しながら走り続けていたチーム唯一のクライマー、ステフ・クラスも腰に力が入らず第9ステージ終了時点でレースを去り、序盤で3名を失うことになりました。参加チーム中、最少人数の5名となったロット・スーダル。
トーマス・デヘント以外は平坦系選手になってしまい、全てはカレブ・ユアンのステージ優勝で挑むことになりました。
山岳ステージではユアンを制限時間内でゴールさせるため、平坦ステージではスプリントの位置取りとアシストはカレブ・ユアンのステージ優勝のために働き続けていました。
第10ステージで惜しくも2位に沈んだカレブ・ユアンでしたがチームの期待に応え、第11ステージでステージ2勝目を挙げました。
カレブ・ユアン、サム・ベネット、ワウト・ファンアールト、ぺテル・サガンという豪華スプリンター4名が並ぶゴールスプリント。
カレブ・ユアン本人も勝ったどうか分からず、勝った時のためにガッツポーズをしたというほど僅差のゴール。
ツール・ド・フランス 2020でロット・スーダルはカレブ・ユアンの爆発的なスプリントでステージ2勝を挙げました。
トーマス・デヘントの逃げ切りを期待しましたが序盤で3名の選手を失い、トーマス・デヘントも逃げ屋になるチャンスがなくなってしまいカレブ・ユアンのために連日アシストをしているようでした。
第21ステージのシャンゼリゼでステージ優勝が欲しかったですが、序盤で3名を失いチーム力に影響が出た中でパリまで到着し、ステージ2勝は素晴らしい走りだったと思います。
では、2020年ツール・ド・フランスでどの選手が何勝したかと計算すると・・・
タディ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) 3勝
カレブ・ユアン(ロット・スーダル) 2勝
サム・ベネット(クイックステップ) 2勝
ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ) 2勝
セーアン・クラーウアナスン(サンウェブ) 2勝
アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ) 1勝
ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ) 1勝
プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ) 1勝
アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ)1勝
ナンズ・ピーターズ(アージェードゥーゼール) 1勝
マルク・ヒルシ(サンウェブ) 1勝
ダニエル・マルティネス(EFプロサイクリング) 1勝
レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ) 1勝
ミゲルアルヘン・ロペス(アスタナ) 1勝
ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ) 1勝
今年のツール・ド・フランスはユンボ・ヴィスマが圧倒的なチーム力で他のチームは敵わないようなイメージでしたが、タディ・ポガチャルが第20ステージの個人タイムトライアルで圧倒的なタイムを叩き出し逆転しマイヨジョーヌを獲得。それだけではなくマイヨブラン、マイヨポアまで獲得し、1大会で3勝ジャージを獲得するのは1969年のエディ・メルクス以来の51年ぶりの快挙です。
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